昭和生まれの古参オタクによる推し語り

昭和から令和まで! 古参オタクが、歴代の推しゲーム・マンガ・アニメ・キャラについて語っています。

推し作品語り 7作目:SimCity

1989年発売のゲーム MS-DOS

プレイヤーの手で街を作ることを目的とした都市開発シミュレーション。日本においては任天堂から発売されたSFC版が有名ですが、私が初めて触れた媒体は原作の米国PC版でした。父のパソコンを借り、そこにフロッピーディスクを差し込むという古代の儀式を経てプレイしたわけですが、当然ながら表示テキストは全て英語。ゆえにまだ幼かった私にはほとんど解読できなかったものの、そこまで文章が重要ではなく感覚的に遊べるゲームだったこともあり、時を忘れるほどにのめり込んだことを覚えています。そしてまた、自身が年を重ねるごとに更に面白味が増していきました。

まず細かなシステムがどうこうという理屈以前に、あれこれ頭を捻り必死に区画整理して作り上げた街が少しずつ発展していく様子を眺めるという、ただそれだけで既に凄まじく面白い。自宅の近所を再現してみたり、平城京のような格子状の都市を作ってみたりと、その楽しみ方は千差万別です。そうして適当に遊んでいく中で徐々にシステムを理解しノウハウが蓄積され、自らの都市開発技術が洗練されていくのも楽しいところ。道路を排除した線路メインの交通網だとか、消防署は1個も建てないだとか、現実とは違うシムシティ式都市設計とも言うべきテクニックの数々を駆使しながらメガロポリスを目指す面白さは格別でした。最初は土と水しか存在しないまっさらな平野が少しずつ建物で埋まっていき、自らの手で街そのものを育てていくその過程は、他のジャンルではなかなか味わうことができない独特の快感。今で言う箱庭ゲームの先駆けということもあり、後の作品にも多くの影響を与えた名作シミュレーションとして今でも強く印象に残っています。

シムシティ2000などの続編は更にリアルで複雑な都市開発ができるため一味違う魅力を秘めていますが、幼い時分に触れたことによる思い出補正も影響しているのか、私としてはシンプルな初代がシリーズ内でも特に気に入っている一作。ひたすら遊び尽くした後の締めとして、何週間も手塩に掛けて完成させた大都市に怪獣を襲来させて眺める遊びなんかも楽しかったですね!

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