昭和生まれの古参オタクによる推し語り

昭和から令和まで! 古参オタクが、歴代の推しゲーム・マンガ・アニメ・キャラについて語っています。

推し作品語り 8作目:ダウンタウン熱血物語

1989年発売のゲーム ファミリーコンピュータ

FCのくにおくんシリーズだと「大運動会」や「すとバス」にも熱中しましたが、そうした中で最もハマった作品をひとつ挙げるとすれば、それは本作となります。私にとってはシリーズで初めてプレイしたソフトということもあり、あの独特でコミカルな2.5頭身キャラや、ボタンがABの2つしかなかった時代にも拘らず多彩なアクションが楽しめるゲーム性には大いに魅了されました。

本作最大の特筆点は、何よりもアクションRPGとしてのクオリティの高さです。しかも注釈として「ファミコンにしては」という枕詞を付ける必要すらなく、一世代先となるSFCで発売された著名なARPGと比較してさえ決して見劣りするものではありません。アクション要素とRPG要素のどちらかが蔑ろになりがちな当該ジャンルにおいてどちらもしっかり楽しめる作りで、そのプレイ感覚は独自性が高くとても秀逸。中ボスの出現時や撃破時でも画面停止してのイベントが発生しないため、雑魚戦からシームレスにボス戦へと繋がるテンポの良さを実現しています。敵が口上を並べている最中に不意打ちでぶん殴れる自由度があったり、ファストフード店には0円で「すまいる」が売っていたりと遊び心にも溢れており、それこそFCとは思えないほどの作り込みを見せてくれました。

経験値という概念は存在しませんが実質的に所持金がその代替となっていて、不良達をボコして稼いだお金を対価に任意のパラメータを強化していく過程にはキャラビルド的な楽しさがあります。また必殺技を購入することで少しずつアクションのバリエーションが増えていくのも非常に魅力的で、自キャラが徐々に歴戦の不良へと変貌していくのを強く実感できました。RPG要素が半分を占めている作品でありながら同時2人プレイができるという点も見逃せないポイントであり、くにおくん特有のワチャワチャ感と相まって友人との共闘は最高の盛り上がりを味わえます。ゲームバランスが良好だとは言い難く、パスワード管理がガバガバだったりもして全体的な完成度は割と大雑把なのですが、そうした部分でさえも独特の風情だと思えるくらいに魅了されてしまいました。

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