昭和生まれの古参オタクによる推し語り

昭和から令和まで! 古参二次元オタクが、歴代の推しゲーム・アニメ・マンガ・キャラの感想やレビューを書き殴っています。

推し作品語り 115作目:天 天和通りの快男児

1989-2002年連載のマンガ 近代麻雀ゴールド

銀と金・涯・黒沢・カイジ・零など…福本作品もそれなりの数を読んできましたが、あるいはその中で最も好きな漫画は本作かもしれません。麻雀に関しては家族や友達と打ったことはあるので一応ルールくらいは知っていますが、しかし決して詳しいとは言えないレベルにも拘らず、この作品には強烈なまでに魅了されたのです。近代麻雀に連載されていたので基本的には対局描写がメインではあるものの、それだけでなく人間ドラマ部分が非常に面白く、スピンオフ漫画で有名な赤木しげるを筆頭に魅力的なキャラが多数出演。そのため他の同系作品と比べて、麻雀にそこまで詳しくなくても楽しめるのが本作の特徴と言えるのかもしれません。

最初期が人情モノだった影響もあるのか、とにかく登場人物がみんな人間臭いため、それこそアカギのように超然とした人物が目立つギャンブル漫画とは一味違う読み心地。主役の天は派手さこそ無いものの堅実な活躍が光る良キャラですが、私は彼以上にひろと赤木の両名に惹かれました。ひろは本作の成長枠で当初は甘ちゃんだったものの、天才達との邂逅によって徐々に覚醒していく姿はまるで少年漫画の主人公。理詰めのデジタル雀士で売っていた初期は絵に描いたような噛ませ犬だったひろが、一皮剥けて味方殺しまでするようになる過程には心底痺れたものです。

対する赤木は一言で言うなら「シニカルな不良中年」で、神域の豪運こそ全盛期より衰えていますが、そこが人間的な深みになってカリスマ性が抜群。アカギ時代のようなクールキャラも悪くはないものの、私はやはりこの中年赤木こそが至高のキャラ造形だろうと思っています。赤木に関しては個別の推しキャラページにて詳しく語っていますが、福本漫画の登場人物においても随一の魅力を感じており、彼がいたからこそ本作に対する愛着がより深まったのは間違いありません。

福本作品は後半の引き延ばしや休載がネックになりがちですが、本作は全体的にテンポ良く進み円満完結したため、そこも評価を底上げしている部分です。麻雀漫画なのに麻雀要素がほぼ皆無になるという前代未聞の最終章すらも極めて面白く、死に際の赤木が語る死生観には強烈に心を動かされました。

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前後の推し作品

114作目:羊のうた

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