1992年発売のゲーム スーパーファミコン

マリオシリーズのメインジャンルと言えばFC時代から続く伝統のアクションゲームですが、今ではそれと双璧を成し、任天堂の各ハードで毎度リリースされる定番作品がこのマリオカート。本作はその記念すべき第1作目ですが、まだノウハウが蓄積されていない初代とは思えないほどの完成度を誇り、同時期に発売された本家マリオワールドと同等以上に熱中しました。既存のレースゲームが純粋なスピード勝負を主流としていたのに対し、本作にはアイテムによる強化や妨害要素が追加されているのが最大の特徴。たとえ下位に落ちても常に逆転の可能性があるのでモチベが萎えず、熾烈なデッドヒートを最後まで堪能できるようにしたレースゲームの革命とも言える作品です。

そもそも私はレースというジャンルがそこまで好きでも得意でもないのですが、本作にはそんなプレイヤーですら強烈に熱中させられるほどの絶大な吸引力がありました。カートの挙動がリアル寄りではないのがむしろ良点で、現実では決してあり得ないミニジャンプをトリガーとするドリフトなどゲーム的にアレンジされた操作感が心地良く、他の同系作品とはプレイ感が大きく異なっていたのが重要なポイントです。結果としてそれまで漠然と感じていたレースゲームへの苦手意識が薄まり、既存のソフトとは異なる新鮮な感覚を味わいながらプレイすることができました。

走行中にアイテムを使用できるシステムは、トップの独走でレース状況が停滞したり、あるいは下位へと脱落し「この差じゃもう勝てないわ…」と諦めたくなるシチュエーションをも打開できる画期的な要素。これにより追う立場はもちろん、追われる立場においても緊張感のある接戦を楽しむことができます。そのアイテムにも一発逆転ができるほどチート性能と言えるものは無く、強力な赤甲羅にもバナナガードのような対抗策が用意されているなど全体的なバランスが良好。次作以降に実装されたトゲゾー甲羅なんかはあまりにも「強過ぎる感」があったので、そうした意味でも本作の均整の取れたゲームデザインには強く惹かれ、相当な長期間を楽しませてもらいました。
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