出典:冥王計画ゼオライマー(OVA)

ゼオライマーはOVA版で視聴し大ハマリした作品なのですが、私がこの作品に惹かれた理由の内訳を挙げてみると、1割が「BGMがカッコイイから」で、3割が「ゼオライマーが最強だから」で、そして残りの6割は全て「木原マサキが最高に魅力的だったから」に集約されています。ゼオライマーにマサキというキャラが存在しなかったとしたら本作にここまでの思い入れを抱くことはなかったかもしれませんし、あるいはとっくに記憶の彼方へと追いやっていたかもしれません。作品そのものの印象をも一変させるほどに、木原マサキという男が秘めた魔性のインパクトは絶大でした。

正義のために手を汚すことも厭わないとか、目的のために悪逆非道な手段を用いるとか、そうした主人公は時にダークヒーローやアンチヒーローなどと呼ばれます。しかしマサキの場合は間違ってもヒーロー扱いできない極悪人で、後から「実は良い奴だった」みたいな裏事情が開示されることもなく、むしろ話が進むほど過去の悪事が次々露呈する始末。「あえて市街地で戦えば被害を気にして敵が攻撃を躊躇うだろう!」などという卑劣な揺さぶりを敵ではなく味方…それも主役が行なうなど前代未聞で、もはや清々しいほどのヒールです。更に乗機のゼオライマーは八卦ロボの中でも桁違いの性能を誇るため、主人公が敵に立ち向かうのではなく八卦衆が決死の覚悟でマサキに立ち向かうという倒錯したシチュエーションが発生。ですがこうした主人公のラスボスムーブは決して不快ではなくむしろその逆で、愛や信念を胸に特攻してくる敵を高笑いしながら分子分解していくマサキの姿から得も言われぬカタルシスを感じるのも紛れもない事実でした。

当時の関俊彦さんはまだデビューして間もない時期だったはずですが、二重人格の見事な演じ分けはもちろんのこと、マサキ状態における新人声優とは思えない風格は圧巻。低音イケボで言い放たれる「勝てる…!」「茶番は終わりだ…!」などの悪逆な台詞には心底シビれました。
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