昭和生まれの古参オタクによる推し語り

昭和から令和まで! 古参二次元オタクが、歴代の推しゲーム・アニメ・マンガ・キャラの感想やレビューを書き殴っています。

推しキャラ語り 85人目:ルーク・フォン・ファブレ

出典:テイルズ オブ ジ アビス

ゲームの前半と後半とでルークほどに思い入れの度合いが変化したキャラクターは、これまで履修してきた歴代のゲームやアニメを全て振り返ってみてもなかなか思い浮かびません。まず断髪前の彼に対してはほとんど良い印象がなく、正直言ってかなり苦手な部類でした。序盤はまだ「世間知らず」の範疇に収まっていたのでそこまで嫌ってはいませんでしたが、親善大使に任命された後くらいから焦燥と増長によって自分勝手な言動を連発したため好感度が急降下。ヴァン先生に騙されていたという大前提は理解しながらも、自己弁護に終始していた「俺は悪くねぇっ!」のシーンにおいてはガイの「あまり失望させないでくれ…」と心情がリンクし、主役として見限りそうになったくらいです。愚かなレプリカルーク…。

しかし、まさにそのシーンこそが評価の底値であり最大の転機でした。自ら変わることを決意し断髪してから以降のルークは、序盤のマイナスを取り返して余りあるほどに魅力的なキャラクターへと急成長していきます。自分本位な考え方を改め、仲間達と協調や相談することを学び、果ては己の命を懸けても世界のために行動するその姿には崇高さすら感じたほど。断髪後もしばらくは塩対応を続けていた大佐やアニスも、過去を清算するかのような必死さで努力を続けるルークを徐々に仲間として認めていきましたが、それはプレイヤーである私から見ても同じです。そのためルーク本人に感情移入していたと言うよりは、彼の成長をすぐ近くで見守るような視点で物語へと没入することができました。後半のルークは主役としての絶大な魅力に満ち溢れており、彼への愛着はV字を描くように上昇したのです。

アビスシナリオの素晴らしい点は、ストーリー進行に応じて物語の見え方が大きく変化する部分にこそあると思っています。何も知らない初回プレイの時はルークのことを「17歳の青年」だと思っていたからこそ、いくら箱入りのお坊ちゃんとはいえ行動や言動の幼さが目に付いて、序盤の彼には好感を持つことができませんでした。しかし徐々に真相が明らかになり精神的には7歳児に相当することを理解すればその認識は一変。あまりにも不幸過ぎる生い立ちを思えば序盤の態度にも多分に同情の余地があり、現在から過去へと遡る形で悪印象が払拭されていく構成は見事でした。またアクゼリュスの件でルークを糾弾していた仲間達にもそれぞれ脛に傷があると明かされることで、例のシーンの見え方も大きく変化し、1周目と2周目以降とでまるで感じ方が違うというのも秀逸なポイント。そのため本編を何周も繰り返してプレイした今となっては、長髪ルークに対して抱いていた苦手意識もどこかへと霧散している次第です。

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