1986年公開の映画 スタジオジブリ

厳密に言えば「風の谷のナウシカ」はジブリ名義の制作ではないため、スタジオジブリが制作した長編アニメーション映画の記念すべき第1作目は本作ということになります。金曜ロードショーにて定期的に再放送されるので老若男女を問わない知名度があり人気も高く、アニメファンでなくとも見たことがあるアニメ映画という区分においては日本国内でも屈指の名作。物語はオーソドックスなボーイ・ミーツ・ガールを基本としながらも決して陳腐ではなく、盛り上がるポイントがマシンガンのように連発されるお手本のような冒険活劇となっています。

私はジブリ映画を全て視聴してきたわけではなく、きちんと履修し内容を把握しているのは初期作品を中心とした十数作といったところ。そのため偉そうなことは言えないのですが、少なくとも自身が視聴済の範疇においては一二を争うほどに大好きな映画が本作です。ストーリーそのものは特に奇をてらっているわけではないものの、2時間という尺の中で場面と展開がテンポ良く切り替わっていくので飽きを覚える部分がありません。親方とシャルルが殴り合いするところとか、それに感化されて大乱闘が勃発するところとか、パズーが金貨を投げ捨てようとして思い留まるところとか、小型機の上で気絶してたドーラがガバッと覚醒するところとか、飛行船の上でイチャイチャしてる2人の会話を海賊達が微笑ましく盗み聞きしているところとか…。バルス! のような有名どころに限らず細かな場面まで含めて、好きなシーンを挙げようと思えば枚挙に暇がありません。

シータもパズーも物語の主役として眩しいほどの「良い子」で、嫌味な部分が一切なく話が進んでいくため読後感が極めて良好。メインの両名だけでなく脇を固めるドーラやムスカも非常に魅力的なキャラクターであり、およそ無駄と思える要素が見当たらない構成力は圧巻でした。紆余曲折を経た末、昇っていくラピュタを背に君をのせてが流れるエンディングの侘しくも美しい空気感は至高の一言で、まさに王道の王道たる面白さがこれでもかと濃縮された名作だと思っています。
関連コンテンツ
前後の推し作品