1990-2000年刊行のマンガ エニックス

既にシリーズとしての発刊は終了していることもあって、令和の世においてはドラクエファンでも知らない人が多いかもしれません。ですが本作が定期的に刊行されていた1990年代における人気や知名度は特筆に値し、アンソロジー4コマというニッチなジャンルにも拘らず累計800万部という売上は異例のベストセラー。私が生まれて初めて熱中した公式二次創作でもあり、今なお強い思い入れを抱いています。

そもそもゲーム内では主人公が一切喋らないことも影響し、他のRPGに比べて「キャラの個性が薄い」などと批判されがちなドラクエシリーズですが、4コマ劇場の愛読者であればそんな印象など一切持つことはないでしょう。確かにDQ4以前はFCという限られた容量だったこともあって、主役に限らず他の仲間キャラ達も全編通して数個の台詞しか用意されておらず、キャラごとの性格付けなど無いようなものでした。しかしこの4コマ劇場のおかげで自身の脳内におけるキャラの個性や魅力が100倍くらい補強されていたのは間違いありません。

例えば「アリーナに片思いしているクリフト」などは原作FC版で一切そうした描写が無かったにも拘らず、多数の作者がネタにしたおかげで半ば4コマ劇場内での共通設定と化し、果てはリメイク版で公式にも逆輸入されたほど。役立たずキャラとして散々弄られまくり果ては気球から放り出されるトルネコなど、コンプラが厳しくなった令和においては微妙に炎上しそうな悪ノリも多いのですが、しかしあの時代ゆえの寛容さがあったからこそ型に縛られない破天荒なネタを多数生み出せていたのは事実。あくまで半公式だからこそギリギリのラインを攻められ、それゆえに笑える奇跡的なバランスを発揮してたと思います。

私は本シリーズにのめり込んだ結果として、本編全20巻に加えて番外編・ガンガン編・1PコミックなどDQに限定しても相当数を購入。その流れからスタオー・テイルズ・マザー2など他シリーズにも手を出したため、自室にあるでかい本棚の一角が100冊くらいの4コマ劇場で埋まっているという壮観な状態だったりします。常連作者では堀口レオさん、幸宮チノさん、神崎りゅう子さんあたりのネタが特に好きでした!
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