1991-1999年連載のマンガ 週刊少年チャンピオン

私と刃牙シリーズとの付き合いはだいぶ長期に渡っており、チャンピオンで新連載として始まった直後から読んでいる最古参でこそないものの、それでも連載初期の1990年代から令和の時代に至るまでずっと愛読しています。この記事を書いている時点で「バキ」「範馬刃牙」「刃牙道」「バキ道」と第5部までが完結しており、現行連載中の「刃牙らへん」も含めてこれまでの全シリーズを余さず読み続けている私ですが、その中で最も面白かったのはやはり元祖たるグラップラー刃牙。それは単なる懐古趣味というわけでなく明確な理由があり、全42巻のうち半分近くを賭して描かれた伝説的な最大トーナメントに対して果てしないほどの魅力を感じているためです!

かの有名な天下一武道会を筆頭としてバトル漫画にはトーナメント展開が付きものであり、それ自体は珍しいものではありません。しかし多くのトーナメントは途中で横槍が入って中断したり、そうでなくとも「主人公と無関係の試合はダイジェスト化して結果だけ見せる」など過程は省略されがちです。しかしグラップラー刃牙においてはメインキャラだけでなくサブキャラ同士の対決であっても妥協することなく全試合を綿密に描写した大規模な格闘大会を見事に実現しており、その圧倒的な濃度と密度には心の底から圧倒されました。序盤の斗羽戦や紅葉戦、少年編の花山戦やガイア戦など他にも魅力的なバトルは数多いのですが、グラ刃牙の象徴はやはり最大トーナメントだと言わざるを得ません。

そして本作は「ただ丁寧にトーナメントを描き切った」というレベルで収まるものではなく、大会の中で描写された試合はどれもこれもが名勝負のオンパレードなのが凄まじいところ。いくつか例を挙げるなら独歩VS渋川、烈VS克巳、ガーレンVSジャックあたりは特に好きな試合ですが、こうした準々決勝あたりの好カードが魅力的なのはある意味当然でしょう。グラ刃牙が驚異的なのはまだ序盤の1~2回戦、それこそトーナメント編で初めて登場した新キャラ同士のバトルであっても十分以上に面白いところで、例えばイスタスVS克巳とか三崎VSジャックなどはその試合展開がとても印象的。もちろん少年編までの既存キャラが絡んだ渋川VS昂昇や花山VS克巳なんかも魅力的ですし、もはやわざわざ抜粋することなく「全部好き」と言った方が早いくらいです!
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